
↓日商簿記1級・全経簿記上級を取得している、簿記大好き人間です^^
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簿記2級、独学での合格は可能?

現在「簿記2級を独学で合格する」ことが難しくなったのは、理由があります。
簿記2級の独学合格が難しくなった理由
2016年度以降、簿記2級の出題区分の大幅な改定が行われ、特に簿記2級の試験範囲はガラリと変わりました。
それにより、「学習ボリュームが増えた」「最新論点に関する情報が独学では手に入れにくい」「過去問で問題傾向がつかみずらい」など、独学の受験生に不利な理由が増えました。
そして、簿記2級の直近10回の平均合格率は、なんと「15%」とかなり低いです。(2022年1月現在)

2015年(平成27年)位までは、独学での合格は十分に可能でした。
ちなみに私自身も、簿記2級は独学で受験・合格しています。
しかし現在は、最新論点に関する情報が手に入れにくい独学での学習は、とても不利な状況になっています。

現在 簿記2級の独学が、不利な理由
2022年5月現在、簿記2級の独学が不利な理由を整理してみました。
簿記2級の独学が不利な理由
- 簿記1級の論点が簿記2級に追加されため、簿記2級のボリュームは約1.5倍に増えた
- 独学で勉強して言う人が分からない問題につまづいた時、新しい論点はネットなどに情報が載っていない
- 新しい論点の過去問題の実績が無いため、独学の人は勉強が限られる
- 試験の出題予想が、専門家でないと難しくなった
試験の難易度としては、独学でもまだ合格は可能だと思います。しかし、ここ数年は独学はかなり難しいのが状況と言えるでしょう。
今の時期に簿記2級を目指す方にはあまり独学はおすすめしていません。
ちなみに簿記2級の講座を習う場合も、新しい試験にしっかり対応している学校を選ぶことが重要です。
簿記2級の講座に関しては「簿記講師が教える、日商簿記2級のオススメ講座ベスト3!」の記事で詳しく紹介しています。
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それでも簿記2級に独学でチャレンジする方へ!簿記講師からアドバイス
【マル秘】簿記2級はネット試験が狙い目
2022年2月現在、簿記2級のペーパー試験の直近10回の平均合格率は、「約15%」とかなり低いです。
しかし、2020年~2021年に実施されたネット試験の合格率は、「約45%」と、かなり高いです。
そのため、現在簿記2級を受験する場合、ネット試験を狙うことをおすすめします。

工業簿記で確実に点を稼ぐ
簿記2級の大幅な試験改正が行われたのは「商業簿記」だけです。
そのため、商業簿記で高得点を確保するのが今まで以上に難しくなってしまいました。
それに対し、工業簿記は過去問の傾向からの対策もしやすく、商業簿記に比べボリュームも少ないです。
工業簿記は高得点(満点も)狙える科目です。
最初はとっつきにくい科目ですが、独学でも充分習得可能です。
自信をつけるまで、しっかりと学習しましょう。

簿記2級、独学で合格するための勉強時間
簿記2級の合格に必要な勉強時間の目安は、以下の通りです。
必要な勉強時間 | |
初めて簿記の勉強をする人 | 280~380時間程度 |
3級程度の知識がある人 | 150~250時間程度 |
勉強時間の目安は、専門の講座を習った人を含みます。
独学だと、どうしても講師に習うよりも勉強時間が多く必要なので、「初心者は380時間程度」「3級経験者は210時間程度」を目安にスケジュールを考えると良いでしょう。
簿記2級、合格までに必要な勉強期間
「初心者は380時間程度」「3級経験者は210時間程度」を目安に、簿記2級を受験するまでに必要な勉強期間を紹介します。
簿記初心者の場合(勉強時間:380時間程度)
勉強時間 | 必要な期間 | |
短期合格ペース | 1日に6時間 (週に42時間) | 約2ヶ月 |
標準ペース | 1日に3時間 (週に21時間) | 約4ヵ月 |
ゆっくりペース | 1日に2時間 (週に14時間) | 約6ヶ月 |
簿記経験者の場合(勉強時間:250時間程度)
勉強時間 | 必要な期間 | |
短期合格ペース | 1日に6時間 (週に42時間) | 約1ヶ月半 |
標準ペース | 1日に3時間 (週に21時間) | 約3ヶ月 |
ゆっくりペース | 1日に2時間 (週に14時間) | 約4ヶ月 |
簿記2級、独学合格のスケジュール
簿記2級は「商業簿記」「工業簿記」の2科目があります。
「工業簿記」は基本的な簿記の知識が必要となるため、一般的には「商業簿記」→「工業簿記」と学習を進めます。
既に簿記3級程度の知識を持っている人は、「工業簿記」を先に学習してもかまいません。
簿記経験者の勉強時間が250時間程度と仮定しましたが、おおよその時間配分とスケジュールをご紹介します。
簿記2級、勉強時間の時間配分とスケジュール
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1商業簿記:90時間
工業簿記より、商業簿記の方がボリュームが多いです。そのため、時間配分も多めに予定しておきましょう。
この時に、あまり完璧を目指すと時間がかかってしまいます。
簿記は復習しながら理解を進めて行く方法が効率的なので、60%程度理解出来たら、次に進んでOKです。
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2工業簿記:70時間
工業簿記は、試験の改定が無いので得点が取りやすい科目です。
最初は理解しずらい部分もありますが、理解の峠を越えると高得点が狙えます。
得意分野になるまで、しっかりと学習しましょう。
ただ、工業簿記ばかりを勉強してしまうと、せっかく覚えかけた商業簿記を忘れてしまい非効率的です。
定期的(週2~3回)は、商業簿記を復習して知識を定着させましょう。
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3試験対策:90時間
商業簿記と工業簿記が一通り理解出来たら、直前対策として過去問や予想問題に入ります。
試験が改正になり、新しい論点の過去問題はまだ少ないので、各専門学校が出版している「予想問題」は解いておくことをおススメします。
過去問題・予想問題を解きながら、苦手な分野はテキストや問題集を読み返し復習しましょう。
簿記2級を独学で勉強する場合の、おすすめのテキストと勉強法のコツは「簿記2級の独学におすすめのテキストと勉強方法を、簿記講師が解説」の記事で紹介していますので、あわせて参考にしてください。
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